【論文解説】卵子の質と栄養のお話

みなさんこんにちは、やまのです!

今回は、みんなが気になる(やまのも気になる)卵子の質と栄養に関して、専門的な情報をシェアしようと思い、記事を書くことにしました!

参考にした論文が、こちら!

【Mechanisms of oocyte aneuploidy associated with advanced maternal age】
Mutat Res Rev Mutat Res. 2020 Jul-Sep;785:108320.

やまの

英語やないかい

原文が読みたい方はこちらへ▶︎ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32800274/

わー、英語ー…と思ったそこのアナタ!

今回やまのさん、頑張りましたヨ。(といっても、ほぼGoogle先生の翻訳に頼ったw)

ということで、この論文に書いてあったことを簡単にまとめると、こんな感じでした!

・母体の年齢が上がると、卵子の劣化につながる
・老化の速度は人によって異なるため、絶対的な対策はまだ見つかっていない
・生活環境や食事で維持・改善できる可能性がある

既に聞いたことがある内容かもしれませんが、改めて、医学的にどんなことが分かっているのか、一緒に確認していきましょう〜!

 では、詳細について少しずつ解説していきます。

目次

論文の要約

今回ご紹介する論文の要約をまとめてみました。

・35歳以上の女性は、健康な卵子の生産が低下し、染色体異常を持つ卵子が生産されるリスクが高まる
・不健康な卵子が精子によって受精されると、自然流産や先天性異常を引き起こす可能性がある

【原因】卵子の染色体の分裂異常や組み換え障害、卵子の染色体の分裂に重要な役割を担うコヒーシンという分子の劣化、ミトコンドリアの機能不全など

【対策】生活環境や適切な食事の介入で改善できるかも!

このブログでは以前すでにご紹介していますが、ミトコンドリアの機能不全は、卵子の質、受精能力、さらには全体的に女性の生殖能力に影響を与えるようです。

ミトコンドリアを元気にするための方法などは、こちらの記事で解説しています^^

この文献内で紹介されている様々な報告でも、35歳が一つの区切りの歳となっていることが多いようです・・・

しかし、老化の速度は人によって様々なので、老化が悪影響を及ぼすことはわかっているものの、これをしておけば大丈夫!という絶対的な安心材料はまだ見つかっていないようです。

ですが、生活環境や食事に気を付けることで、わずかながらでも維持・改善できる可能性があるのであれば期待ができますね。

生活で注意すべきこと

生活環境や食事が健康な卵子の生産低下にどの程度影響するのかは、まだはっきりしていないようです。そのため今後の研究に期待するところですが、日頃のライフスタイルが要因の一つである可能性は挙げられていますので、まずは注意すべき項目をお示しします。

・母親の職業
・喫煙と経口避妊薬の併用
・BMI

ひとつずつ解説していきます!

母親の職業

食品調理・接客関連職、生命・身体・社会科学系職種、工場などの生産職に従事している方は、他の職種よりも消毒剤や洗浄剤などの薬品や化学物質を取り扱う頻度が高く、卵子の機能に何かしらの影響を及ぼすリスクが上がるとの記載がありました。

日頃の生活では取り扱わない薬剤などがそばにあるというのは、思ったよりも体に負荷をかけているのかもしれません。。。

やまの

もし影響があったとしても、体調の変化として現れにくいからすぐには気づけない。厄介だね…

喫煙と経口避妊薬の併用

喫煙と経口避妊薬(ピルなど)を合わせて摂取している場合は、21 トリソミー(ダウン症)の子が生まれるリスクが上がるようです。ただし、この論文では、経口避妊薬だけの使用は重大な危険因子ではなかったのでご安心ください

喫煙とのセットが良くないみたいです。

喫煙は卵子の機能以外にも体に悪影響を及ぼすとは言われているので、妊活のことを考えると控えたほうがよさそうですね。

BMI

海外の例ではありますが、35歳以上の方で妊娠前にBMI ≥ 25 kg/m2である場合は、ダウン症の子どもが生まれるリスクが高くなるようです。やはり、健康的な体つくりも必要みたいですね。

やまの

厚労省監修のこちらのサイトで、簡単に自分のBMIが計算できます^^

食事で改善できること

後ほどご紹介する項目の定期的な摂取や制限は、こんな効果が期待できるようです。

・卵子の老化の抑制や遅延
・健康的な卵子の質の向上
・ミトコンドリアの活性の改善

ただ一つご注意が!

下記に示す【妊娠前の葉酸サプリメントの摂取】以外の、食事で改善できる項目は、全てマウスやブタなどの動物実験での結果です。なので、この文献ではヒトに置き換えた場合の摂取量がどのくらいかという記載がありませんでした。そのため、あくまでも参考としてご紹介します。

ビタミンCとビタミンEの両方の摂取

組み合わせて取り入れることで、加齢による卵子の老化を軽減できたとのことです。(動物実験レベル)

ビタミンCを多く含む食べ物

アセロラ、ゆず、キウイフルーツなどの果物類、ピーマン、ブロッコリー、ホウレンソウなど

ビタミンEを多く含む食べ物

卵、アーモンド、オリーブオイル、アボカドなど

やまの

オシャレ女子が毎朝スムージーに使ってそうな食べ物ジャン

カフェインの適量摂取

カフェインは加齢による卵子の老化を抑制し、遅延する効果があったようです。(動物実験レベル)

過剰摂取は逆によくないですが、適切な量の摂取を心がけたいですね。

コエンザイムQ10の摂取

コエンザイムQ10を摂取することで、卵子の質の向上やミトコンドリアの活性が改善されたようです。(動物実験レベル)

コエンザイムQ10を多く含む食べ物

イワシ、サバ、豚肉、牛肉、ナッツ類など

ただ、日本コエンザイムQ協会が推奨する1日あたりの摂取量目安100mgを摂取しようとすると、食べ物からの摂取では追い付かないので、サプリメントで代用するのもありですね^^

オメガ3脂肪酸を豊富に含む食事

オメガ3脂肪酸が豊富な食事を継続的に摂取すると、卵子の質が改善され、加齢による卵子の老化が遅延する効果があったようです。(動物実験レベル)

オメガ3脂肪酸を多く含む食べ物

サバ、イワシ、タラコ、さんま、アマニオイル、えごま油など

妊娠前の葉酸サプリメント

35歳以上の妊婦で、妊娠前から葉酸を摂取するかしないかでダウン症の子どもができる可能性を調べた結果、葉酸の摂取に対して関連性があることがわかったようです。

妊娠して、はい終わり!というわけにはいかないと思うので、その後のリスクのためにも、妊活中から準備しておきたいですね。

カロリー制限

カロリー制限を行うことで卵子の質を維持し、卵子の生殖寿命を延ばす効果が見られたとのことです。(動物実験レベル)

やまの

これは、糖質制限がおすすめという意味なのかな?

まとめ

今回は、論文という科学的根拠から妊活について考えてみました!

健康な卵子を維持するのに大切なことは、

・生活環境の改善
・適切な量の栄養が摂れる食事

すでに、本やインターネットなどでも今回の内容と似たようなことが書かれているけど、実際どこまでがホントでどこまでがアテにならない情報なのか、見極めることは難しいですよね。

なので今回は、論文という比較的信頼性の高い情報源から、情報を引っ張ってきてみました!

「ネットを鵜呑みにするのは怖いので、正しい情報が知りたい!!」という方のお役に立っていれば嬉しいです!今後も、マイペースにはなりますが、論文解説系の記事を作ってみたいと思います^^

やまの

新しい記事をアップした際は、毎回Twitterでお知らせしていますので、見逃したくない方はやまののTwitterをチェックしていてください…!

それでは、またっ! 

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